突然ですが、
人はなぜストレスを感じるのでしょう?
これまで、人間関係を良好にする方法を
いくつか紹介してきました。
しかし、いくら方法や知識を身に付けた
としても、それだけでは解決できないのが、
自分の気持ち(こころ)の問題です。
ストレスとは、刺激(ストレッサーと呼ぶ)
によって心身に生じる歪んだ反応のこと
を言います。
少し分かりにくいかもしれないので、
ストレス発生のメカニズムを、以下の
図にまとめてみました。
図を見てもらうとわかるように、
なんらかの刺激(ストレッサー)があり、
それがフィルターを通った結果、
いずれかの反応が起こります。
何事もなかったり、良い刺激となれば
問題ないのですが、一方では負荷となり、
それが許容値を超えると、ストレス反応
として心身に悪影響が表れます。
ここでポイントとなるのは、
「フィルター」 の存在です。
先程の図の通り、このフィルターに
よって、その刺激が「ストレス」にも
なり、「問題なし」にもなるのです。
フィルターとは、これまでの経験など
からつくられてきた、物事の捉え方や
考え方の傾向のことを指します。
そして、このフィルターは人によって
違ってきます。
例えば、あなたの職場に、
苦手な人(上司や同僚)がいたり
しませんか?
ですが、あなたにとっては苦手な人
でも、他の人からすれば気にならない
存在であることもあるかと思います。
このように、同じ相手(刺激)でも、
受け手によってその反応が変わる
ことがあります。
これがフィルターの違いですね
つまり、人間関係のストレスは、
ストレッサーである相手に原因が
あるように思ってしまいがちですが、
実は自分のフィルターを通して、
コントロールしていることになります。
「あの人は心が広くてやさしいよな」
なんて感じる人が、あなたの周りにも
いるかもしれません。
その方のフィルターは、私たちのより成長
していて、刺激を受け止めたり、物事を
捉える許容範囲が広くなっているのです。
逆に、いまあなたが苦しんでいるような
ストレスも、フィルターが変わってくれば、
なんてことのない物事として受け取れる
ようになるとも言えるのです。
では、ストレスを感じやすい人と
そうでない人の差はどこにあるのか?
それは、
「思い込み」 の強さにあります。
何かの出来事や人に対して感じる、
独自の基準や捉え方のことを指します。
「こうじゃなきゃダメだ」
「こうあるべきだ」
「〇〇とは××だ」
など、思い込みにはいろいろなタイプ
があります。
この思い込みを柔軟に広げることが
できる人は、ストレスを軽減でき、
うまく処理することができるのです。
逆に、この思い込みが強い人は、
視野や思考の幅が狭くなってしまいます。
そして、自分の持っている価値観の
枠と、その枠から外れた目の前の
出来事とのギャップに悩み、それが
怒りや不満といったストレスを感じる
ようになるのです。
ストレスのメカニズムについては、
少しかわかっていただけたでしょうか?
少し長くなってきましたので、
具体的な思考パターンや対処法に
ついては、また次回にします。
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